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竣工検査とは?検査の流れや持ち物、チェックポイントを紹介!

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竣工検査は建物が完成した後に行われる重要な検査です。
この検査では、建物の品質や安全性が確認され、設計図や契約条件との整合性が評価されます。

では、竣工検査の具体的な流れや持ち物、重要なチェックポイントについて見ていきましょう。
工事の成功に欠かせないこの検査について、詳しくご紹介します。



竣工検査なら検NET



この記事の要約

  • 竣工検査とは、建物の完成後に行われる検査のこと
  • 竣工検査のチェック項目は大きく分けて「建物」「給排水」「仕上げ」「建具」に係る部位4つ
  • 調査のタイミングは引渡日より2週間以上前に実施する事がおすすめ
  • 検査時間は基本検査のみで3.5時間程度。オプションにより6.5時間程度かかる。

目次

竣工検査とは?

竣工検査とは、建物の完成後に行われる検査のことです。

この検査では、建物の品質や機能性、安全性などが評価されます。
竣工検査は、建物を引き渡す前に施工業者や設計者によって必要な補修や改善が行われる機会を提供します。
正確な検査手順と専門知識を持った検査員によって行われるため、建物の品質管理と安全性確保に重要な役割を果たします。

また、施主が立ち会って希望通りの仕様や設計になっているのか、傷などの不具合がないかを確認するものを施主検査といいます。
施主検査は、竣工検査とは異なり、建物の完成度や要望に対する適合性を確認するために施主が自ら行う検査です。
施主の立場から建物をチェックし、問題点や補修・改善すべき事項を確認することが目的です。
昨今では施主への完成セレモニー的な要素が強く、細かなチェックを行いづらい雰囲気な場合も多く感じられます。

竣工検査と施主検査は、建物の品質管理と完成度の確認において重要な役割を果たします。
両検査を適切に行い、建物の品質や安全性を確保するためには、専門知識と正確な検査手順が必要です。


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竣工検査の流れ

フロー

竣工検査の大まかな流れは以下です。

①竣工検査の実施に向けて、検査を担当する専門の検査員が手配されます。

②施主や施工業者との間で竣工検査の日程が調整されます。建物が完成し引渡し前が一般的です。

③竣工検査の当日、検査員が検査現場へ赴き、実際の検査を行います。検査の範囲やチェックポイントは、建物の品質や安全性に関連する項目に基づいて決定されます。

④検査員は、建物の品質や安全性を評価します。検査対象となる項目に基づいて、建物の仕上げ状態や設備の機能性、安全性の確認を行います。

⑤検査終了後、検査員は検査結果をまとめ、報告書や検査結果の詳細を施主や関係者に提出します。

⑥検査結果に基づき、必要な補修や改善措置が施工業者に指示されます。施工業者は、不備や問題点を解消するための措置を実施します。

⑦補修・改善措置が完了した後、再度検査が行われます。再検査では、補修された項目や改善措置の確認が行われ、建物が要件を満たしているかどうかが再評価されます。

以上が一般的な竣工検査の流れです。
竣工検査は、品質管理や安全性確保の重要なステップとして行われ、建物の利用前に適切な状態であることを確認する役割を果たします。

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竣工検査にあたっての注意点

竣工検査は出来上がった建物が当初予定されていた図面や仕様書と差異がないかを確認することが重要です。
これを怠ると後々で施工不良が発覚した際に施工会社とのトラブルに発展します。
そんなトラブルが発生しないように事前に注意点を把握しておきましょう。

ここでは3つの注意点をお伝えいたします。

1.図面と仕様書をしっかり確認する

竣工検査を行う前に図面と仕様書をしっかりと確認しておきましょう。
図面と仕様書には、建物の構造や仕様、設備機器の位置などが記載されています。
コンセントの設置数が予定されていたよりも少なかった等のミスも起きる可能性がありますのでしっかりと確認しましょう。

2.時間に余裕を持って行う

建物の隅々までチェックをする必要があるため、十分な時間を確保して行うことが重要です。
せっかくの検査でも急いでやって見落としがあったとなると元も子もないため、時間には余裕を持って検査を行いましょう。

3.不具合を発見したら記録する

竣工検査を行っている際に不具合を発見した場合は、記録を残しておきましょう。
手直しをしてもらう時に明確に改修箇所を伝えることができますし、売主とトラブルになった場合にも自分の主張を照明することができます。

具体的な記録方法としては、写真や動画を撮っておくことがお勧めです。
また、マスキングテープなどで不具合箇所にマーキングしておけば、後で見直す際に分かりやすいため便利です。

これらの注意点を意識することで竣工検査をスムーズかつ確実に進めることができるでしょう。


竣工検査のチェックポイントは?

チェックポイント

竣工検査ではどういった項目がチェックされるのでしょうか。

基本の検査は大きく分けると以下の4つです。

・建物に係る部位
・給排水に係る部位
・仕上げ係る部位
・建具に係る部位



建物に係る部位

「建物の基礎・外壁・小屋組等の構造耐力上主要な部分に係る部位」や「バルコニー、屋根(げや等)、軒裏等の雨水の浸入を防止する部分に係る部位」についてチェックします。


外部

▼基礎
・ひび幅、深さの測定
欠損がないか

基礎はコンクリートの打設時に施工不良が起きやすいだけでなく、ひび割れが生じやすい部位になります。

▼外壁
仕上げ材のひび割れ
シーリング材の破断、ひび
軒裏に水じみ跡がないか

外壁のひび割れは幅に関係なく雨水の浸入を招き、建物に悪影響を与える恐れがあります。
金属部材の錆、仕上げ材の浮きも雨水の浸入の原因となります。


▼小屋組
・点検口から覗ける範囲の目視検査(進入する調査も有)
断熱材の施工状況
雨漏り跡
天井下地材のひびなど

小屋裏点検口より目視にて検査を行います。
小屋裏の断熱材や設備配管の状態、小屋組の金物についてチェックを行います。
合わせて雨漏れによる染み等もチェックします。


内部

▼柱・内壁
・内壁の勾配6/1000以上の傾斜
・内壁のひび
・柱の勾配6/1000以上の傾斜

内壁に下地材まで到達するひび割れが生じている場合は構造躯体に何らかの不具合が出ている可能性が高いです。

▼床
・床材のひび、へこみ、欠損
・著しい沈み
・床の勾配6/1000以上の傾斜

床のたわみや傾斜は、日常生活に支障をきたすだけでなく、床の下地材に劣化や欠損が生じている恐れがあります。
床材のひびやへこみ、たわみの検査だけではなく、合わせて居室内で機器を使用し床傾斜の測定を行います。

▼基礎床下
・点検口から覗ける範囲の目視検査(進入する調査も有)
・基礎内部のひび、欠損
・土台、床組のひび
・床下内の水たまり、水染み
・断熱材の施工状況

配管工事に伴う基礎のはつりや、断熱材の施工不良など、思いのほか施工不良が見つかる箇所です。

▼天井・床
・クロスのひび
・クロスのつなぎ目
・汚れ
・床材の傷、ひび、欠損

内装の仕上がり状態を検査します。クロスのひび割れや剥がれ、継ぎ目が目立っていないか、汚れがないかなどを確認します。


給排水に係る部位

給排水等の赤水、水漏れ、変形、逆流、流れが悪いか、給排水管路に係る部位についてチェックします。

・吐水時の赤水確認
・逆流、流れが悪くないか

近年は水廻りやUB、トイレが2階に設置されている設計も多く、2階の給排水等の漏水は要チェックです。


仕上げ係る部位

施工後の内装材、仕上材、仕上げ等に係る部位についてチェックします。

鍵の施錠
壁のクロスの欠損、へこみ
フローリングのへこみ
ドア枠のへこみ

床は施工中に道具や物を落とした際や、引きずった際に傷がつきやすい部位になります。


建具に係る部位

内外の建具の取付・開閉の状況を動作確認する建具に係る部位についてチェックします。

ドアの開閉がスムーズか
表示錠の間違い
クレセントのかかり具合
・扉材のひび、汚れ
・ガラスの割れ、キズ

丁番等の金物の調整や傷の有無確認等をいたします。
玄関扉やサッシ等の外部建具は明るさの確保だけではなく、雨水の浸入を防いだり気密性・断熱性を問われる場所でもあります。

このほか、調査会社に依頼する場合はさらに詳細にチェックするオプションなどもありますので、見積時などに調査内容の詳細は確認しましょう。


竣工検査に立ち会う場合の持ち物リスト

リスト

竣工検査を行うにあたり、自分の目でも新しい住まいをチェックしておきたいという気持ちがある場合は、立ち合いを行いましょう。
自分の目で建物を確認し、重要なポイントや気になる箇所をチェックすることができます。

実際に立ち会うとなっても検査当日が近づいて何を持っていけばいいか焦らないように持っていくと便利なものをチェックしておきましょう。

設計図や仕様書
記録用具
照明器具
測定器具


設計図や仕様書

建物の平面図や仕様書を持っていくことで建物の形状や構造、配置、寸法、材料などを把握し、工事の基準に対する適合性を評価することが可能です。

これらの資料を参照して建物の品質や仕様の適合性を評価します。
設計図と仕様書は検査の正確性を高めるために活用しましょう。



記録用具

筆記用具やカメラ、マスキングテープを持っていきましょう。
カメラを使って写真を撮影することで、検査の過程や建物の状況を視覚的に記録することができます。
これにより、後で建物の状態や変化を確認したり、証拠として提出したりすることができます。

また、マスキングテープは傷や問題箇所を特定してマーキングするのに役立ちます。
これにより、補修の際に見落としが生じる可能性を低減できます。
検査の過程や結果を正確に記録することは重要であり、後で補修や改善依頼を行う際に役立てましょう。



照明器具

建物内には暗くて視認性の悪い箇所が多く存在します。
特に狭いスペースや配管、隙間などの細部は、視認性が低くなります。
これらの箇所を明るく照らすことは、正確なチェックや検査を行うために必要不可欠です。

検査時には、明るい照明を使用することや携帯用のライトやヘッドランプを使って暗い部分を照らすことで、細部や狭いスペースにおいても視認性を向上させ、問題箇所や不具合を見落とすリスクを減らすことができます。
暗い箇所においても視認性を確保するために、適切な照明器具やライトを用意し、検査の品質を向上させましょう。



測定器具

メジャー、水平器、角度計などの計測ツールは、建物の寸法、水平性、角度などを正確にチェックするために重要な役割を果たします。
これらのツールを使用することで、建物の構造や仕上げの品質、設計に対する適合性を確認することができます。

メジャーは長さや幅、高さなどの寸法を測定するために使用されます。
建物の各部位の寸法を正確に計測し、設計図との比較や基準値との一致を確認することができます。

水平器は水平面を判定するための道具であり、建物の水平性を確認する際に役立ちます。
水平器を使用して建物の状態を確認することで、傾きや歪みがないかをチェックすることができます。

角度計は建物の角度を計測するために使用されます。建物の角度や傾斜を正確に測定し、設計に沿っているかどうかを確認することができます。

これらの計測ツールを使用することで、建物の寸法や水平性、角度などを正確にチェックし、品質や設計への適合性を確保することができます。
建物の構造や仕上げにおいて重要な要素であるため、検査時にはこれらの計測ツールを適切に活用しましょう。

立ち合いを行い、自分自身の目で新しい住まいをチェックして、納得のいく建物を手に入れましょう。


竣工検査に関するよくある質問

よくある質問

竣工検査の主な目的は?

竣工検査は、建物が設計通りに施工されているか、または不具合がないかを確認するために実施されます。

竣工検査はどんなことするの?

構造や雨水の浸入部分等を中心に給排水管路、仕上材や建具の不具合、外壁回り、床や壁の傾斜などを目視、触診、検査機器等を使用し検査します。

竣工検査 おすすめのタイミングは?

調査のタイミングは引渡日より2週間以上前に実施する事をおすすめします。 工務店等の売主様が補修を行って頂ける場合の期間を確保する為です。

竣工検査 目安時間は?

一戸建てやマンション(専有区分)、住宅の広さ、オプション検査の内容によって異なりますが、戸建て、マンション(専有区分)の基本検査のみで3.5時間程度になります。 オプションにより6.5時間程度を見込んでいます。

竣工検査の流れはどうなっていますか?

竣工検査の流れは、通常、事前準備、検査日のスケジュール作成、検査実施、検査結果の報告とフォローアップの段階に分かれています。

竣工検査後に不具合が見つかった場合、どのような手続きを取るべきですか?

竣工検査後に不具合が見つかった場合は、建設会社や検査機関に連絡し、必要に応じて修理や再検査を依頼することが重要です。



まとめ

竣工検査は、建物の品質や安全性を確保するために重要な検査です。
検査の流れは、準備→実施→報告→補修→再検査→引渡しのように進行します。

持ち物にはその場で確認した内容をしっかりと残せるように記録用具はしっかり持っていきましょう。
せっかく確認したのですから、漏れなく伝えて修繕を行ってもらってください。



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代表取締役社長
代表取締役社長松田 隆模

経歴

建築設計事務所にて中高層建築物を中心とした企画・設計・監理に従事。
2005年以降は不動産開発デベロッパーでマンションの企画開発を中心に、仕入・販売の活動を行う。
その後、確認検査機関にて営業戦略の策定、支店開設を行い、執行役員を経て検NET株式会社を立ち上げ、代表取締役就任。
一般社団法人全国住宅技術品質協会理事。

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