新築の引き渡しトラブルを避ける!トラブル事例とその対策をご紹介
人生の大きな節目、新築住宅の引き渡し。
この大切な瞬間は、新しい生活の始まりを告げる喜びで満ちていますが、残念ながらそれに伴うトラブルも少なくありません。
大切な財産を守り、快適な住まいでの生活をスタートさせるためにはどうすればよいのでしょうか?
この記事では、新築住宅の引き渡し時に頻繁に発生するトラブルと、これを未然に防ぐための具体的な対策について解説します。
新築住宅の引き渡しは、単に鍵を受け取るだけでなく、あなたの未来の生活が始まる場所を確実にするためのものです。
この時に一番大切なのは、施工の質です。
表面的なキズや汚れ、水漏れの確認はもちろん、電気配線や断熱材のような隠れた部分まで、徹底的に検査することが求められます。
さらに、契約内容の確認や、竣工検査を専門の検査会社に依頼することで、建築が設計図通りに適切に完成しているかを客観的に評価できます。
新築の家を受け取る際のトラブルを避け、安心して質の高い住まいで新生活をスタートさせるためにも、是非この記事の知識を活用してください。
目次
新築の引き渡し時のトラブルとその対策
新築住宅の引き渡しは人生でも一大イベントではないでしょうか?
しかし、この時期に発生するトラブルは少なくありません。
ここでは、引き渡し時によく見られるトラブルと、それを防ぐための対策について解説します。
書類の不備や不一致
契約書や図面、見積もりと実際の建物が異なるというトラブルが発生することがあります。
完成前に伝えられていた仕様が実際の建物に反映されていない。ということもあるため、内覧会では細部に至るまでチェックすることが必要です。
契約時には、完成予想図や仕様書を詳しく確認し、疑問点は解消しておくことが大切です。
施工不良による不具合
施工不良は新築住宅のトラブルにおいて最も多い問題の一つです。
目に見える部分のキズやヨゴレ、水漏れもあれば、一般的には目にしないような隠れた箇所、専門知識がないと気が付かないような配線や断熱材の不備など、事象例は様々です。
内覧会や最終確認時に、隅々までチェックを行い、発見した不具合は、すぐに建設会社に報告し、補修を求めることで、後々になって後悔する事は少なくなるでしょう。
引き渡しの遅延
建設の遅れや最終的な検査の遅れにより、引き渡しが予定通りの日取りで行われないことがあります。
このような遅延は入居や諸々の手続きに支障をきたす可能性があるため、遅延が発生しないよう建築会社と頻繁にコミュニケーションを取り、進捗状況を確認するようにしましょう。
また、実際に足を運んで工事の進み具合を時折確認するというのも有効的です。
引き渡し後の瑕疵発見
内覧会では気が付かず、新居に引っ越した後に初めて明らかになる問題も少なくありません。
これには、使用開始後にしか分からない設備の故障や隠れた欠陥が含まれます。
引き渡し後も一定期間は注意深く住宅の状態を観察し、問題が発見された場合は速やかに建設会社へ対応を求めることが大切です。
新築の引き渡し時のトラブルを避ける為に
竣工検査を専門の検査会社に依頼する
新築住宅の竣工検査を専門の検査会社に依頼することは、多くのメリットがあります。
建築が設計図通りに適切に完成しているかどうかを確認し、将来的な問題を未然に防ぐためには、プロにお任せするのが一番です。
1. 客観的な評価の提供
専門の検査会社は、建設会社や施工者とは独立した第三者です。
このため、客観的かつ公正な立場から建物の状態を評価することが可能です。
自主検査に比べ、隠れた欠陥や問題点を見逃すリスクが著しく低減されます。
2. 専門技術による詳細な検査
検査会社は、建築の専門知識と蓄積してきたノウハウがあります。
これにより、表面上は見えない内部構造の問題や、設備の不具合、断熱材の施工不良など、細部にわたるチェックが行われます。
これは一般的な確認では発見が難しい問題を明らかにすることができます。
3. 長期的なコスト削減
初期段階での徹底した検査により、将来的に高額な修理費用がかかるような大きな問題を未然に防ぐことができます。
検査には費用が発生しますが、家の資産価値を守る為にも引き渡しの段階での検査は大きな意味を持つでしょう。
専門の検査会社による竣工検査を利用することは、新築住宅購入の際の安心材料となります。
資産価値を高め、長期的な安全と満足を保証するためにも実施することをお勧めします。
検査のタイミングは余裕を持って
自分でチェックするとき、検査会社に依頼するとき、双方に共通して言えることはスケジュールに余裕を持って行う事です。
隅々まで検査する事はとても時間のかかることです。
そのうえ、検査後に不具合箇所を修繕するための時間も必要になってきます。
ここで時間の余裕がないと、引き渡しの時期が遅れたり、不具合の修繕が行われないなどの不都合が出てきてしまいます。
また、期限に追われるストレスもなくなりますので、先んじた行動を心掛けましょう。
契約内容を十分確認する
契約書は法的拘束力を持つ重要な文書です。
特に、建築工事の契約では工期、支払い条件、工事の範囲、変更時の手続き、瑕疵担保責任に関する条項を重点的にチェックしましょう。
この確認を怠ると、追加料金の発生や期間の延長など不都合なことが発生する可能性があります。
また、使用する材料の種類、設備の品質などが具体的に記載されているかを確認します。
完成時の印象が変わってきますので仕様が曖昧な表現で記述されている場合は、具体的な記載に修正してもらいましょう
安心した引き渡しは専門家による竣工検査の実施が鍵!
専門の技術を持つ検査員が住宅の各部を詳細に調べ、構造的な問題や隠れた欠陥を事前に特定することにより、見た目では分からない問題点を明らかにし、気づかぬうちに安全に住める住宅ではなくなっているということを予防します。
基礎、屋根、壁、断熱材など、主要な構造部分に不具合がないかを確認し、将来的に大きな修理が必要になるリスクを減少させることができるでしょう。
また、引き渡し後に必要になる可能性のある修繕や改修の規模とコストを事前に把握することが可能になります。
これにより、買主は予算計画をより正確に立てることができ、不意の出費に対する心配を軽減します。
引き渡し前の竣工検査は専門家に任せて、安心できる質の高い住宅で快適な新生活を送りましょう。
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経歴
建築設計事務所にて中高層建築物を中心とした企画・設計・監理に従事。
2005年以降は不動産開発デベロッパーでマンションの企画開発を中心に、仕入・販売の活動を行う。
その後、確認検査機関にて営業戦略の策定、支店開設を行い、執行役員を経て検NET株式会社を立ち上げ、代表取締役就任。
一般社団法人全国住宅技術品質協会理事。