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既存住宅状況調査とは

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近年、既存住宅の流通量が増える中、既存住宅状況調査の重要性が高まっています。
既存住宅を購入・売却・管理を検討している方には、既存住宅状況調査という言葉を耳にしたことのある方は多いのではないでしょうか?

この記事では既存住宅状況調査の内容やメリットなどをご紹介します。


この記事の要約

  • 既存住宅状況調査とは、既存住宅状況調査技術者が既存住宅の状態を評価するための調査
  • 既存住宅状況調査の費用は一般的には5万円~10万円程度
  • 既存住宅状況調査は「第三者による検査が行われている物件である」という「安心」を付加できる
  • 調査報告書には、調査の結果確認された劣化・不具合の状況が細かく記載される

目次

既存住宅状況調査とは

既存住宅状況調査とは、既存住宅状況調査技術者が既存住宅の状態を評価するための調査です。

この調査は、建物の基礎、外壁などの構造耐力上主要な部分及び雨水の浸入を防止する部分に生じているひび割れ、雨漏りなどの劣化や問題を詳細に把握するために行われます

この調査の主な目的は、既存住宅を購入しようとする顧客や売主、不動産仲介業者などが、建物の実際の状態を正確に把握し、将来的な問題やトラブルを予防することです。

調査対象には、建物の構造耐力上主要な部分である基礎、土台、柱、梁、屋根、外壁、屋根裏、床下などが含まれます。
また、雨水の浸入を防ぐための要素である屋根、外壁、雨樋なども評価対象となります。

既存住宅状況調査は、国土交通省が定める講習を修了した建築士によって行われます。
また、調査対象となる建物は建築士法の規定に従っており、一級建築士、二級建築士、木造建築士である調査を行う当人が設計できる範囲内で調査が実施されます。

 

既存住宅状況調査技術者とは

既存住宅状況調査技術者とは、国土交通省が定める講習を修了した資格を持つ建築士のことです。
既存住宅状況調査技術者になるためには、以下の条件を満たす必要があります。

・一級建築士、二級建築士、木造建築士の資格を有していること
・既存住宅状況調査技術者講習を修了していること
・既存住宅状況調査技術者講習の修了考査に合格していること

また、資格の有効期限は3年です。
継続して資格を維持するには更新講習の受講が必要になっています。


既存住宅状況調査の調査項目

調査項目

既存住宅状況調査の調査項目は、建物の構造や耐久性を左右する「構造耐力上主要な部分」と、建物内部への雨水の浸入を防ぐ「雨水の浸入を防止する部分」の2つです。

構造耐力上主要な部分

構造耐力上主要な部分とは、建物の倒壊や崩壊を防止する上で重要な部分です。
具体的な例としては、以下が該当します。

・基礎
建物全体の重量を支える部分であり、地盤から建物にかかる力を分散させる役割を担っています。

・土台
基礎の上に設置される部分であり、基礎にかかる荷重を地盤に伝える役割を担っています。


構造壁
建物の荷重を柱に伝える部分であり、建物の形状を保つ役割を担っています。

・柱
建物の荷重を基礎に伝える部分であり、建物の強度を保つ役割を担っています。

・梁
柱と柱をつなぐ水平材であり、建物の強度を保つ役割を担っています。

これらの部分は建物全体の重量を支えたり、地震などの外力に耐えたりするために重要な役割を担っています。

上記に問題があると、建物の倒壊や崩壊の危険性が高まります。
そのため、定期的に点検やメンテナンスを行い、問題がないか確認することが大切です。

 

雨水の浸入を防止する部分

水の浸入を防止する部分とは、建物内部への雨水の浸入を防ぐために重要な部分です。
具体的な例としては、以下が該当します。

屋根
屋根に不具合があると建物内部に雨水が浸入し、壁や床の腐朽、カビなどの問題が発生します。

外壁
建物を雨水の影響から守る役割を果たしています。ここにひび割れなどがあると雨漏りの発生に繋がります。

雨樋
屋根から落ちた雨水を排水する役割を担っており、雨桶が詰まったり、破損したりすると雨水が建物の外側に排水しずらくなります。

水切り
水切りは雨水が外壁に浸入するのを防ぐ役割を担っています。外壁下部の目立たない場所に設置されている者なので劣化や損傷に気づきにくい部材です。

・雨水枡
雨水をためるだけでなく、雨水管の詰まりを防止する役割も担っています。

上記に問題があると、壁や床の腐朽・カビやダニの発生・電気配線のショートなどの不具合に繋がります。
建物の購入や売却、管理を行う際はこれらの部分の劣化や損傷に注意しましょう。


既存住宅状況調査の費用相場

費用相場

既存住宅状況調査の費用は調査する建物の規模や構造、調査項目などにより異なります
一般的には5万円~10万円程度が費用相場とされています。

基本調査に含まれる項目は下記の2つです。

・構造耐力上主要な部分
・雨水の浸入を防止する部分

これらの調査項目に加えてオプションで下記のような項目が追加される場合があります。

・配管や給排水設備の調査
・床下や小屋裏への進入調査

このようなオプションを追加すると追加費用が発生します。
既存住宅状況調査は調査会社により費用が異なるため、実際に依頼される際は複数の調査会社で見積もりを取り、比較検討されることをお勧めします。

また、比較する際は調査項目の違いも注視して納得のいく調査会社を選びましょう。



既存住宅状況調査のメリットは?

メリット

既存住宅を購入したい方には建物の状況を知るための一つの指標としてのメリットは大きく分かりやすいのですが、既存住宅を売りたい方や宅建業者様にとっては「物件の価値が下がるのではないか?」といったデメリットを強く感じられる方もいるようです。

しかし、実際は既存住宅を売りたい方にとっても不動産業者様にとっても、大きなメリットがあります。
既存住宅を購入した方から、購入後に「雨漏りがあるなど聞いていない」、「床に傾斜があるように感じられる」、「以前の居住者(不動産業者)が隠していたのではないか」などのクレームは実際にも起きています。
また、それに伴うトラブルや対応が発生するケースが多くなっています。

ここでポイントとなるのが第三者による中立な検査を実施しているという点です。
事前に第三者による検査をプロの検査員が実施することにより、雨漏りなどの事象が形跡として残っている部分だけでなく、居住中には気が付きにくい床の傾斜などの事象も発見できる可能性があります。

この検査結果を購入者様に知らせて検査結果を確認したうえで購入者様は購入をされるのですから、
検査時に不具合がある部分がわかっていれば、こういったクレームやトラブルの発生は未然に防ぐことができます。
また、「第三者による検査が行われている物件である」という「安心」も付加できます。


まとめ

既存住宅状況調査とは、既存住宅の購入や売却を検討している場合に、建物の状態を第三者の調査により正しく判断・把握するために行う調査です。
調査では、構造耐力上主要な部分(基礎、壁、柱等)及び雨水の浸入を防止する部分(屋根、外壁、屋根裏、床下等)に生じている劣化・不具合の状況を調査します。

調査報告書には、調査の結果、確認された劣化・不具合の状況が細かく記載されます。
購入する際に、建物の修繕費用や今後の維持管理にかかる費用を判断するのに役立ちます。
また、売却する場合は、建物の状態を正しく伝えることで、売却価格を適正に設定するのに役立ちます。

既存住宅状況調査は、既存住宅の購入・売却を検討している場合に、お勧めの行うべき調査です。


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代表取締役社長
代表取締役社長松田 隆模

経歴

建築設計事務所にて中高層建築物を中心とした企画・設計・監理に従事。
2005年以降は不動産開発デベロッパーでマンションの企画開発を中心に、仕入・販売の活動を行う。
その後、確認検査機関にて営業戦略の策定、支店開設を行い、執行役員を経て検NET株式会社を立ち上げ、代表取締役就任。
一般社団法人全国住宅技術品質協会理事。

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