不動産会社に嫌がられる?ホームインスペクションが避けられる理由とは
ホームインスペクションを行うことで建物の客観的な評価を得ることは、住宅購入前において非常に重要なステップです。
しかし、施工会社や売主によってはホームインスペクションを嫌がることがあります。
この記事ではホームインスペクションが避けられる理由を解説していきます。
この記事の要約
- 嫌がられる可能性はあり...
- 不動産会社は取引に支障が出る可能性があるために嫌がることがあります
- 断られてしまった場合は不動産会社を変えてみるのも一つの手段!
- 物件購入の際は安心と納得をしてから購入に踏み出そう!
目次
住宅購入前のホームインスペクションのメリット
嫌がられる理由の前にホームインスペクションを行うことのメリットをご紹介します。
ホームインスペクションは住宅購入時に多くのメリットがあります。
信頼できる客観的な評価を得ることはもちろんですが、購入する住宅が新築か中古かによってメリットの感じ方は異なります。
ホームインスペクションのメリット(新築住宅)
新築住宅のホームインスペクションは、建物の品質や安全性を保証し、将来的な問題や修繕の必要性を最小限に抑えるために行うべき重要な措置です。
信頼性の高い評価を得るためには、専門の建物検査業者に依頼することが必要不可欠です。
建物検査業者は経験と専門知識を持ち、建物の隅々まで丹念に調査し、潜在的な問題を見逃さずに見つけ出します。
これにより、購入前に建物の実際の状態を把握し、購入後に発生するかもしれない予期せぬトラブルやコストを回避することができます。
ホームインスペクションは購入を検討している新築住宅に対して、購入の安心と保障をもたらす重要な過程と言えるでしょう。
ホームインスペクションのメリット(中古住宅)
中古住宅のホームインスペクションは、安心感だけでなく、購入者が建物の状況を正確に把握し、将来の修理費用などを考慮して交渉を進めることができるなど、納得感を得るためにも重要です。
ホームインスペクションによって建物の構造や設備の状態が明らかになり、潜在的な問題や不具合を早期に発見できます。
これにより、購入者は現状をできる限り把握し、将来的な修理や改善の必要性についての費用や手間を事前に考慮することができます。
さらに、ホームインスペクション結果を根拠にして価格交渉を行うことも可能です。そのため、購入者は納得のいく条件で取引を進めることができます。
中古住宅のホームインスペクションは、購入者にとってより良い取引条件を実現するための手段となります。
不動産会社がホームインスペクションを避ける理由
ここまで述べたようにメリットが多いホームインスペクションですが、不動産会社側からするとやってほしくないと思うこともあります。
不動産会社がホームインスペクションを避ける理由は以下のようなものが考えられます。
・費用と時間の負担がかかる
・責任の回避のため
・取引が滞るリスクがある
・過度な情報開示により発生するリスクがある
費用と時間の負担がかかる
ホームインスペクションは費用がかかるうえ、時間もかかる作業です。
不動産会社は売買取引を円滑に進めるために、迅速な契約締結や引き渡しを重視することがあります。
そのため、ホームインスペクションにかかる費用や時間を避けることで、取引のスピードを上げたり、手続きの煩雑さを減らしたりすることを考える場合があります。
また、ホームインスペクションによって問題が発覚すると、それを修繕したり調整したりするためにさらなる費用や時間が必要になることもあります。
不動産会社はこれらのリスクを回避し、売買プロセスをスムーズに進めることを優先することがあります。
責任の回避のため
具体的には、ホームインスペクションによって問題が発見されると、不動産会社が売主の場合はそれに対処する責任を負う可能性があります。問題の修繕や情報提供に伴う費用や手間、またクレームや訴訟のリスクが発生することを避けるため、不動産会社はホームインスペクションを回避する傾向があります。
取引が滞るリスクがある
ホームインスペクションによって問題や不具合が発見されると、それを修復するための追加交渉や修繕作業が必要になる場合があります。これによって売買取引の進行が遅延し、取引のスムーズな完了が困難になる可能性があります。
特に中古住宅の場合、年数や使用状況によっては修繕や改善が必要な箇所が多く見つかることがあります。
これにより買主と売主の間で価格交渉や条件の調整が必要になり、取引の進行が頓挫するリスクが生じることも考えられます。
過度な情報開示により発生するリスクがある
ホームインスペクションでは、住宅の状態や潜在的な問題が客観的に評価されます。その結果、売主が望まない情報や建物の欠陥が明らかになる可能性があります。
このような情報が公になることで、売主の立場が損なわれたり、買主の交渉力が高まったりするリスクが生じます。
不動産仲介会社は、売主の利益を最大化し、買主との交渉において有利な立場を保つことを考えます。
そのため、過度な情報開示によって取引条件や価格交渉が不利になることを避ける傾向があります。
ホームインスペクションを断られたら
ホームインスペクションは住宅購入において重要な手続きですが、不動産会社から断られることもあります。
具体的な理由としては、費用や時間の負担、取引の滞りのリスクなどが考えられます。
不動産会社の立場においては、円滑な取引を進めたいという意図があるかもしれません。
しかし、ホームインスペクションの重要性を説明し、物件の評価に役立つことを伝え、再度の交渉を行いましょう。
購入者としては、ホームインスペクションによって建物の状態を客観的に評価し、将来の問題を事前に把握することができます。
さらに、情報の公正な開示が取引の信頼性を高め、双方の利益を保護することもできるのです。
それでも断られてしまった場合は不動産会社を変えてみるというのも一つの手です!
まとめ
住宅購入は一生に一度の大きな買い物です。建物の詳細情報を把握して安心・納得して購入することが重要です。
しかし、ホームインスペクションを断られることは、決して珍しいことではありません。
そんな時は冷静に対応し、自らも積極的に情報収集を行うことで、安心して物件を評価し、理想の住まいを見つけることができるでしょう。
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経歴
建築設計事務所にて中高層建築物を中心とした企画・設計・監理に従事。
2005年以降は不動産開発デベロッパーでマンションの企画開発を中心に、仕入・販売の活動を行う。
その後、確認検査機関にて営業戦略の策定、支店開設を行い、執行役員を経て検NET株式会社を立ち上げ、代表取締役就任。
一般社団法人全国住宅技術品質協会理事。